写真:ハンガリーではおなじみの Tokaji(トカイ)ワイン
私は普段ワインは飲まない人間なのだが、夏休みにたまには親へお土産をと思い、ハンガリアンガールに「これ甘いけどお勧めよ」と言われ、味見のために購入したことがあった。
すると同じ階のモンゴルマンが嗅ぎ付け「飲もう、飲もう」とやってくる。
「オープナーを買い忘れたからまだ飲めないよ」
と私はけん制するが、
「おれがあけれる」
とモンゴルマンはナイフとフォークを準備し、コルクにナイフを刺し、それをフォークで回転させる。
すると、コルクはみるみるボロボロと崩れ、コルク上部はゴミとなる。
ルームメイトのインドボーイが、
「かしてみろ」
そしてさらにコルクはボロボロと崩れ、半分くらいを消失した。
「こりゃ今夜は飲めないな!」
とモンゴルマンは自室へ去っていった。
人が購入したワインによくもこんな仕打ちができるなと開口唖然なのだが、後日、オープナーを購入後、あけようとした時はコルクが瓶の中に落ちてしまわないか不安だった。
だが、なんとかあけることができた。
しかし、こんな微笑ましい(私にとっては微笑ましくない)やりとりも来期はできない。
モンゴルマンはすべての大学寮に、抽選が引っ掛からなかった。
今期特異な競争率
まず今学期は昨年と比べて異常な競争率となったことが主要因に上げられる。
単純に今年と昨年の、各寮への申込者数を比較すると、競争率の高さは一目瞭然であり、今回 Gellért 寮の入居者募集が無かったために、その分のしわ寄せをくらったように、数字上は見える。
なぜ募集しないのかの説明はない。
写真:大学寮抽選申し込み 2026/27 の申請者数
写真:昨年の申込数
私も含め、Kinizsi 寮を第1希望にして通った生徒はいまのところまわりにいない。
Ráday は大学に近いが、留学生でそこに住んでいる人をほとんど聞いたことがないため(居住者はほぼハンガリー人らしい)、そもそもチャンスはないと思っていたので、Tarkarét は遠いが、第2希望として申請した。
私は金銭面から、寮の確保が最も重要なので、より可能性の高い選択順を考慮。
一方、モンゴルマンは第3希望にTarkarét を設定したため、最悪のパターンとなったと考えられる。
つまり、例年人気のない Tarkarét ですら、第2希望者までの集計で予定上限数に達したということだ。
国外から家探し
前出のモンゴルマンはハンガリーで毎日バイトをしているので、まだいいが、多くは夏休み期間は母国に帰っていたり、インターンシップで国外にいる。
そんな生徒で、寮の抽選に漏れた者はなかなか大変なマネジメントを課されることになる。
同学部のタジクガールもTarkarét を第3希望に設定して申請したため、寮はどこにも引っ掛からなく、自動的に waiting list 入りである。
昨期 Kinizsi に住んでいたラオスボーイやジャパニーズガールも寮を確保できなかった。
抽選当選者がペナルティ無しでその権利を放棄できる期限は8月12日までだが、放棄を決断する生徒もフラットを確保してからの放棄となるだろうから、waiting list の生徒に7月中に声がかかるとは思えない。
そうすると、waiting list になってしまった生徒はフラットの確保のため、いますぐ動く者が大半だろう。待っても、フラット確保に対してリスクが高まるばかりだろうし。
そして最も難しい舵取りは内見である。
物件を現地で確認せずに契約することはリスクだが、そのためにホテルを取ってハンガリー入りするのも骨が折れる。
実際、前述のジャパニーズガールから「内見を代わりにできないか」と依頼があったが、私は日本でインターン中なので、ハンガリーにいる別の日本人学生を伝え、そちらを頼るようお願いした。
同じく前述のタジクガールは、現在アゼルバイジャンでインターン中の上で、家探しする必要がり、彼女も相当大変だろうと思う。
私にできることは少ないが、とりあえずハンガリアンラッパーに、家賃安めの家探しするのはどこのサイトがいいかとか、何かアドバイスもらえないか連絡を入れた。
「いま超忙しいから後日返信するよ!」
と、連絡待ちである。
またお引越し
私にとっての問題は、引っ越し、だけではない。
前述のタジクガールの荷物を大量にあずかっているため、その扱いが問題になる。
お互い Kinizsi の寮に来学期も住む気でいたので、安直に考えていたが、1人は最も遠い大学寮 Tarkarét で、もう1人はフラットを探している状態である。
もし、私の引っ越し時に彼女の家が決まっていなければ、荷物を Tarkarét まで運ぶ必要があるかもしれない。
このシチュエーションは考えただけで吐き気がする。
この場合、いったん移動した郊外の Tarkarét から、更にまたブダペスト中心街(彼女の新フラット)まで荷物移動が発生するからだ。
ベストなシチュエーションは、私の引っ越し日前までに彼女の家が決定し、荷物を運び入れられる契約状況であることだ。
そしてそもそも、自分の荷物をまたすべてパッキングして、運ぶ作業も相当めんどくさい。
こういった事態に備えて、靴や冬ものコート、重いジーンズなどは、夏・冬休みを利用して日本に持って帰って、アイテムを減らしてきたが、ナベやフライパン、大きいガラス製ボールなどのキッチン用品や炊飯器、運びにくい上に重量がかさむアイテムが増えているので気が重い。
ただ、これだけ寮を確保できなかった留学生がいる中、今回に限っては引っ越しだけで済むことを、ブッダやゴッドやアッラーやクシュナや神に感謝してラッキーだと思わなければいけないかもしれない。

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