2025/11/25

欧州統合 欧州1980年代

 写真:ハンガリーのサンドイッチのパッケージ


これから私に食べられるのに、みんな笑顔である。

SONKA(ションカ)はハム、CSIRKE(チルケ)はチキン、TOJÁS(トヤーシュ)は卵。

ションカの笑顔の口はUBORKA(ウボルカ)きゅうり(cucumber)である。


きゅうりと言えば、Commission Regulation (EEC) No 1677/88) という、1988年の欧州委員会規則で、きゅうりの品質基準を定めたものがある。(2009年廃止)

・きゅうりをエクストラ、クラス I、クラス II、クラス IIIの品質区分に分類 

・各クラスで求められる品質(形、傷、熟度、重さなど)を具体的に規定

・サイズ(重さ)基準の規定 

・包装の表示義務(産地、クラス、サイズなど) 

出荷段階だけでなく、マーケティング段階すべてに適用されるというものだ。


きゅうりの曲がり方にまで規定があり、細かいルールが官僚主義の象徴と揶揄された。

この規則により、市場に流通できず廃棄されるものも多かった。

こういった規則はないが、この状況は日本人にも耳が痛いところだ。


以下、第9週の講義内容のまとめと、第10週セミナーの小テスト現況をまとめる。




ギリシャの加盟申請


ギリシャは第二次大戦中はナチス占領下、戦後は英国の管理下で、国王派と共産勢力の内戦となり、共産化を恐れた米国が介入、共産勢力は倒される。

1949年 内戦終結

 ※ 民主化が進んだが、脆弱だった。


1959年 EEC加盟申請(Article 237)の門を叩かなかった

 → 正加盟申請を目指す状態ではなかった

・経済低水準、EEC加盟国との格差大

・EEC加盟の義務(関税同盟・共通農業政策など)をすぐに履行不可

・内戦後の復興期で不安定


 → EEC条約第238条(Article 238)を利用

※ Article 238:非加盟国とEECが自由貿易・経済協力などの連合協定(Association Agreement)を結ぶための条文(加盟の一歩手前)


1961年 Association Agreement 締結

 → ギリシャが備えるべき制度・体制(institutions)に関しての伝達

・民主的政治制度の安定性(民主主義・議会制)

・司法の独立

・行政能力(規制の執行能力)

・市場経済制度の整備

 ※ Association は Membership ではない


協定の内容

・22年の移行期間での関税撤廃(Eliminate all the tariffs)

・ギリシャの農産物に対する優遇措置

・EEC からギリシャへの経済援助

・将来の完全加盟に向けた漸進的統合(gradual process)

 ※ 西欧経済圏に段階的に取り込む協定

EECが外部からギリシャの近代化を援助


1967年 Military Junta(軍事政権):軍事クーデター

 → ECの反応:協定の凍結(禁輸措置、財政支援停止)

軍事政権はキプロスのギリシャ併合を強く支持し、キプロスと関係悪化


1974年 キプロスのギリシャ強硬派を利用し、クーデター実施

 → トルコがキプロスへ軍事侵攻(北部占領)

  ギリシャ軍事政権打倒され民主化へ、キプロスは南北分断へ

(ギリシャは外交的孤立)


1975年 ギリシャ加盟申請(submission of application for membership)

カラマンリス政権(Konstantinos Karamanlis:1974-80 PM)にて国民投票

 → 王政廃止・共和制移行、EC加盟を推進 

 ⇄ 全ギリシア社会主義運動(PASOK:Panhellenic Socialist Movement)はEC加盟反対


ECもギリシャを加盟させること自体はウェルカムだったが、

・政治制度、産業の復興(Rehabilitation):民主主義の安定的回復・産業高度化要

・キプロス問題(Cyprus):ギリシャ-トルコ関係の係争をECに持ち込みたくない

・経済近代化(Economic Modernisation):農業がGDPの20%程度を占めるが競争力なし

 → 生産性低い(隠された失業:disguised unemployment)



1970年代のギリシャの貿易はアンバランス

Tangible products(有形財)

・輸出:農産物中心、競争力低

・輸出:工業製品を依存


Invisible products(無形財・サービス)

・海運(Shipping):国際海運業

・労働力送金(Remittances):独などで働くギリシャ人からの送金

・観光業(tourism):1970年代後半から急速に成長


ギリシャ半島の地域差

アテネ・テッサロニキなど都市圏 → 工業・サービス業が発展、近代化が進む

地方農村・島嶼部 → 農業中心、低生産性・低所得

無形財依存地域(海運・観光の島嶼部) → 外貨獲得に貢献


1976年 ギリシャの加盟交渉開始

 → 以下の理由などから進捗は遅かった

・農業・漁業政策のCAPへの適合

・経済構造改革の計画

・地域開発・構造基金の分配


1977年 ECはギリシャにスピードアップするよう圧力をかける


ギリシャ加盟に対する各国懸念事項:

伊・仏は農業分野 → ギリシャへCAPの支出⤴で、負担金⤴

西独は労働者市場 → ギリシャからの労働者移動⤴西独の賃金・労働条件への影響⤴


それぞれ、初期は制限付きで、

・CAPは10年で段階的に適応させる

・労働市場の開放は5~7年かけ段階的に実施

と、対応した。


1979年 EC加盟条約(Treaty of Accession)署名


1981年 EC正式加盟

    PASOKが勝利し、パパンドレウ(Papandreou)政権発足(1981-89年)


1982年 ブリュッセル覚書(Memorandum to Brussels)

・ギリシャ経済の構造的弱さの強調

・マクロ経済問題

・政策提案・長期計画

・国際・共同体へのメッセージ


PASOKはECからの完全離脱NATOからの脱退・軍事同盟の見直しを掲げていた。

 → 実際には、離脱は諦め、より良い条件を求める交渉に終始


妥協案:Mediterranean Programme(地中海プログラム)

資金提供、経済近代化・地域格差是正・統合促進のパッケージ施策

(スペイン、ポルトガル、ギリシャ)


ギリシャは加盟によって、

ネガティブ:

・GDP⤵

・失業率⤴

・輸入依存⤴


ポジティブ:

・インフレ率⤵

・Invisible tradeが貿易バランスを補助

・Net recipient(実質受益国)となった





単一欧州議定書(Single European Act)


前回の記事で、サッチャーがぎゃんぎゃん言ったことを受けて、

1984年  Conclusions of the Fontainebleau European Council

     (フォンテーヌブロー欧州理事会)

 → 英国に対しての是正案

※ Adonnino report、Dooge report(いずれも財政改革に関する報告)

  → The two ad hoc committees


1985年 西独のコール首相(Kohl)と 仏のミッテラン大統領(Mitterrand) が 共同提案

 → 財政改革とCAP調整を議論


1985年 White Paper on completing the internal market

    (内部市場完成に関する白書)

 → 内部市場のの障壁を取り除く(物理的、技術的、財政的:fiscal barrier)

※ Products、services、labour、capitalの移動の自由化


Lord Arthur Cockfield(1985年に欧州委員会内部市場担当(Internal Market Commissioner)に任命)は議論段階のGreen Paperから行動計画のWhite Paperに昇格させた。

・内部市場の完成を1992年までに

・QMV(Qualified Majority Vote)使用の更なる促進

・欧州議会の権限拡大

・EPC


Inter-governmental conference (09. 85.-02. 86.)

Birth of the Single European Act




小テスト


写真:初めて全問正解した



毎度おなじみ、期末試験を受けるためには、最低6回パス必須の小テスト、の現況。


第1週:初週のためテストなし

第2週:合格 (3/5 点 - Kahoot! による選択問題)

第3週:不合格 (2/5 点 - Kahoot! による選択問題)

第4週:合格 (記述・用紙は未返却)

第5週:不合格 (記述・用紙は未返却)

第6週:合格 (4/5 点 - Kahoot! による選択問題)

第7週:合格 (4/5点 - Kahoot! による選択問題) 

第8週:不合格(記述・用紙は未返却)

第9週:合格 (4/5点 - Kahoot! による選択問題) 

第10週:合格(5/5点 - Kahoot!による選択問題) ← 今回


いや~本当良かった。しかも全問正解。

Kahoot!は、正答以外に、その回答スピードで加算される方式で点数が付加され、最後に参加者の順位が発表される。

今回全問正解したのは私のみらしかったが、表彰台にも上がれないという、回答スピードがいかに遅いかの露呈にもなった。


あと残り2週しかないので、「残り2週でどちらかは合格必須」という状況にならなくて良かった、良かった。


しかし、本日のセミナー終わりには、講師から「条件未達成の生徒」に関して、来週のセミナーで相談しましょう、と提案があった。

恐らく、救済措置のようなものがあるのだと思われるが、毎日の時間配分に気をつかうこのテスト期間前に、余計な課題は増やしたくないし、今日の条件クリアで御の字である。


他方で、今日結果がわかった、第8週の記述問題はこれまでで最も難しい内容だったのだが、20名程度の生徒のうち2名しか合格した者がいなかった

ちなみにこの2名は、第9週までのテストはすべて合格している強者である。

本日の第10週もきっとパスしただろう。



まあそれにしても、良かった良かった。


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